こんにちは。
古生物部屋のSayakaです。
今回はパシフィコ横浜で開催された巨大恐竜展のことをブログにしたいと思います。
巨大恐竜展
訪れたのは2024年8月17日。
この記事の公開日のちょうど1カ月前です。
私がパシフィコ横浜に来るのは人生初。
パタゴティタンも日本初公開とのことで会期前から注目の展示ではありました。
竜脚類と「巨大」な生物を中心とした特別展です。
第1章 生物の巨大化
ステップマンモス

入ってすぐ、左手に展示されていたのがステップマンモス。
これが目に入ったときは「お〜!」となるわけですが、横に移動すると「…ん?」となってしまったのです。
姿勢が不自然…
まだ1つ目の展示。いろいろと引っかかる点があって30分くらいは観察していたと思います。
自重によって股関節が深刻なダメージを受けそうな組み上げになっています。
痛みを伴うのであれば開脚も困難になるはず。
それでも結構な開脚をしているようにも見えます。
最初にこれを観てしまうとこれからの展示が何だか不安になってきてしまいます…
パラケラテリウム

こちらは頭骨のみの展示。
復元図は示されていませんでした。
上野の国立科学博物館の標本を観て補完してほしいということなんですかね。

マンモスよりも姿を想像しにくい古生物だと私は思うのですが。
第2章 恐竜の巨大化
ティランノサウルス

共食いによって尾を食いちぎられたと考えられているとの説明がされています。
尾を観てみると…

何とも痛々しい痕が観察できます。
群馬県立自然史博物館のカマラサウルスも尾椎に病気の痕を観察できる個体ではありますが、レベチなほどに強烈な傷。

ティランノサウルス…恐ろしい存在です。
角竜類の生体復元

キャプションではトリケラトプスになっていますが、ここではあえてトリケラトプスとは言いません。
右半分が生体復元、左半分が骨格と筋肉系を表したものになっているようです。

「解剖学的な特徴を見ることができます。」
言い切ってしまって大丈夫なのでしょうか。
模型もキャプションも気になる部分の多い展示ではあります。
第3章 ティタノサウルス類:最も大きな恐竜たちのくらし
体験型の展示
第3章の始めは体験型の展示が多かった印象です。
アフリカゾウと比較することでパタゴティタンの大腿骨の大きさを体感したり、カマラサウルスの脚を持ち上げて説明を読んだり。

引き出しになっている展示ではパタゴティタンの化石に関して見つかっている部位を示すものになっていました。
これは全面的に出して良い(出さなければならない)内容だと思います。
パタゴティタンを観る上で重要な情報だから。

通路を挟んで反対側はタッチパネル式のゲームを求めて来館者が長蛇の列を作っていました。
私が訪れたとき、1番混雑していたのがこの周辺でした。
混雑が苦手な人はおそらく素通りするだろうと思います。
(空いている時間帯はその限りでは無いのかもしれませんが)
パタゴティタン

今回大注目のパタゴティタンの全身骨格レプリカです。
大注目とは言っても見つかっている部位は部分的。頭骨は未発見。
展示されている触れる頭骨は近縁種サルミエントサウルスに基づく模型だそうです。

さて、パタゴティタンの展示にたどり着いてこれらを「完全な標本と信じて」見る人がどれだけいるのでしょうか。
どこの部位が見つかっているのか、ここのキャプションで一緒に示したほうが親切なつくりにできたと思います。

会期前にはワクワクしていた私も動線や展示構成、一部展示物への疑念から少しひねくれのモードになっています。
パタゴティタンは大きくて迫力があるなぁ(棒読み)
正直それ以上の感想が出てきませんでした…
第4章 さまざまな竜脚類
ディプロドクス

バロサウルスの動刻模型の隣。
側面や後方などが若干見にくい感じもありますが正面に立つことでアマルガサウルスとのツーショットを拝めると思えば良いとも考えられる?
場所の都合で仕方がないのかもしれませんが、可能であればもう少し離して設置してほしいと私は思います。
神奈川県立生命の星・地球博物館にはディプロドクスが常設されているらしいので後で行ってみたいと思います。
アマルガサウルス

平常心を取り戻せるポイント。
お久しぶりです、アマルガさん。
普段は群馬県にある神流町恐竜センターに居ます。
遮るものがない展示。
群馬に居るような気持ちになります。
カマラサウルス

9割保存のカマラサウルス。
福井で展示されている化石の複製です。
群馬県立自然史博物館のカマラサウルスよりも大きく見えます。
群馬の個体はメスと考えられているようなので、福井の個体がオスであるなら体格差は性差によるものの可能性もあるのかな?
そんなことを思ったりもします。
実物化石

ディプロドクス類の頭骨やプウィアンゴサウルスの頸椎や胴椎など、実物化石とされるものがショーケースの中に展示されていました。

プウィアンゴサウルスは初めて聞く名前でした。
タイで見つかっている竜脚類なのですね。
重要な標本は展示の後半に集中していた印象があります。
第5章 巨大恐竜の終焉
「終焉」…
結構強い言葉を使いますね。
私がこの言葉からイメージするのは「この世の終わり」だったり「大量絶滅」だったりするのですが、ここでは竜脚類以外の植物食恐竜の生存戦略が紹介されていました。
チンタオサウルスやデンバーサウルスなど、オダイバ恐竜博覧会の展示と被るものが多かったです。
ブラキロフォサウルス

私が目新しさを感じた展示。
レオナルドですね。
ここで観られるとは驚きでした。
パシフィコ横浜に来ているのは複製ですが、実物は福井にて、期限つきで展示されています。
福井にも行きたいと思っています。
(10月末、行けることになりました😊)
エピローグ
第5章の中に含めたものか、独立したものか。
かなり詰まった終わり方だったので扱いに少し迷いました。
個人的にはエピローグは別立てとして捉えた方が綺麗に締まるような気がしているのでここで書きます。
モア

乱獲によって「絶滅」に追いやられたことが説明されています。
この流れはドードーの展示で締めくくられた恐竜博2023を彷彿とさせます。
人間による乱獲や環境破壊に触れ、SDGsの観点に絡めてのメッセージで巨大恐竜展の展示エリアは終了です。
まとめ

今回の展示はオダイバ恐竜博覧会の展示と重複するものもいくつかあり、それはブログでは省きました。
全体的な流れや展示の仕方にはもう一工夫欲しいというのが正直なところですが、図録で補える情報もありました。
購入して正解でした。
批判的な感想の多いレポになってしまいましたが、今後開催されるであろう大阪での巡回展をはじめ、古生物関連の企画展・特別展がより良いものになることを期待してのことなのでどうかご承知おきください。
ブログで書いていない標本(実物含む)は他にもたくさんあり、ささっと見て終わってしまうような展示ではないので足を運ぶ価値はあったと私は考えています。
今回のレポはこんな感じで終わりたいと思います。


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