こんにちは。
古生物部屋のSayakaです。
今回は念願の化石ハンター展を観るために名古屋市科学館に行ってきました。
観てきた感動を文章に残したいと思います。
私が化石ハンター展に行きたかった理由
理由のひとつに、展示の総合監修が木村由莉先生だったというのがあります。
私は2022年、栃木県立博物館で初めて木村先生にお会いしました。
それまでは正直女性の古生物学者がいることすらよく知りませんでしたが『もがいて、もがいて、古生物学者!!』のお話を聴いて古生物との関わり方にもいろいろあることに気づいたのです。
『化石の復元、承ります。』は講演会のときに購入。科博で開催された化石ハンター展にも行きたかったのですが、別件の資格の学習があったがために行くのを渋っていたら会期を逃してしまいました…
それからというもの、ずっと後悔の念が渦巻いていたので3周目読了のタイミングで名古屋会場に行くことにしました。
化石ハンター展
化石ハンター、アンドリュースの功績をたどりながら研究成果を観ることができます。
前半ではプロトケラトプスやネメグトマイア、大きなものではタルボサウルスも。

数々の恐竜化石の展示を抜けると哺乳類化石の展示が始まります。
パラケラテリウムは写真での展示でしたが、アンドリューサルクスやプラティベロドンなど印象的な化石が多く観られました。

後半には化石ハンター展の目玉、チベットケサイの親子が登場します。
名古屋会場では追加展示でパレオパラドキシアの産状が観られたりと充実の展示構成になっていました。

ここから下ではチベットケサイに絞って書いていきます。
展示内容 「チベットケサイの親子」

展示の終盤にさしかかる頃、チベットケサイが現れました!
『化石の復元、承ります。』で熱く語られていたチベットケサイです!
全身骨格

骨格は神流町恐竜センターのケブカサイを参考に作られていて、ポージングも一工夫。
「生き物の曲線」が見事。
若い個体から大人の個体にするために、骨格の欠損部分を作ったり修正されたりしているとのことで、まさに職人技です。
角を観ると付け根のほうから縦に影のような、筋のようなものが観察できます。
これは雪かきで摩耗した様子を作り込んでいるとのこと。
雪をかき分けて植物を食べている姿が浮かぶと同時に、生活の営みが感じられますね!
背後に回ると…

威嚇をするチベットケサイの背後に回り、安全を確保しようにもまだ睨まれ続けている…
化石にもかかわらずそんな視線をも感じさせる絶妙な角度。こだわりを感じずにはいられません😆
デジタル復元レプリカ

デジタル復元の話ででてきたレプリカもありましたね✨
上顎をひっくり返したもので、片側の歯が倒れ込んでいます。
変形を直す方法が2種類あるというのも『化石の復元、承ります。』を読んで知りました。
生体復元(親)

毛並みがすごい。
本当に生えているかのようです。
毛が生える前の生体モデルも本で見ていたので、このどっしり感は何とも言えない感慨深さがあります。
場所によって毛色、質感を変えているのが本当に細かいところにまで気を使われていることの証左なんだと思います。

眼球も既製品ではなく、展示するチベットケサイに合うように義眼を作っているようで、眼差しの表現がリアルさや野生性を生んでいるように思います。
生体復元(子)

チベットケサイの子供は無邪気な様子で楽しそう💕
かわいさを感じさせながらも足の裏をこちらに見せてくれています。
チベットの大地に負けないようにしっかりと前に踏み出すことのできる質感が表現されているように感じますね。
第2の図録?

「チベットケサイ復元プロジェクト」と題して、公式図録では復元の様子が4ページにわたり書かれていました。
これが『化石の復元、承ります。』では180ページに迫るほどの熱量で深く、深く、読むことができます。
第2の図録というかチベットケサイについてはこちらがメインの図録と言っても過言ではないのではないかと思っています。
何度も読んでからチベットケサイを観られたのでとても良かったです😊
まとめ

2年越しの念願だった化石ハンター展。
裏話を知った上で特別展示を観ると見方が全然違いますね。
古生物学者だけが花形なのではなく、携わった方々それぞれのこだわりポイントが凝縮されて博物館の展示が成り立っていることがわかりました。
また、展示に携わった方の中には偶然、古生物と繋がった方もいたようです。
私は小さい頃、化石研究への憧れを持っていました。
ある意味では古生物との偶然の繋がりを期待して、これからの博物館巡りをしていきたいと思っています😊
とても良い展示でした✨


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